こんにちは。
5月最後の更新となります。
6月にはまたセミナーを3本控えておりますのでブログの更新が少しできなくなってしまうかもしれません。
可能であれば更新はしていくつもりですので、更新されていたらラッキーくらいでみておいていただければ幸いです。
さて、ここ最近遠方からの初診の方や歯科医療従事者からの問い合わせが非常に増えております。
また初診数増加に伴い、急患対応も多くなってまいりましたので、再度ご案内させていただきます。
【当院での初診の取り扱いについて】
当院は現在、予約の患者さんで2~3週間先まで比較的埋まってきている状況になっております。(土曜日は相変わらず1月先まで埋まっております。)
急患の場合は、可能な限りお待ちいただかないよう予約の患者さんの治療内容等を考慮し、日時を指定させていただいております。
従って、どうしても「この曜日のこの時間で」などの希望される日時が限定的な場合は通常の予約をお願いしております。
皆様お仕事や私生活がお忙しい中、2~3週間お待ちいただいた上で予約を取っていただいております。
無理に初診の方の希望に対応することで予約の患者様の治療に影響を及ぼすことは、当院が目標としている「公平公正な医療の提供」には反してしまうと考えております。
痛みがあるなどの急を要する場合は、通常の予約枠ではないため希望の時間のご案内ができかねることを予めご了承ください。
ただし、歯科医師の方はある程度の診断を自分でも問題なく行えるでしょうし、口腔内写真やレントゲン写真を事前に送っていただけるのであれば、当日に処置を行うことも可能となっております。
そのため歯科医師の方はご予約の際には問い合わせフォームよりお問い合わせていただけると比較的スムーズに進むかも知れません。
さて、本日の症例写真はダイレクトボンディングについてです。
今回は群馬県からいらっしゃった歯科医師の方です。
では、医療法(医療広告ガイドライン)の兼ね合いで毎回書いている内容をまた今回も記載したいと思います。
ダイレクトボンディングのメリットは
・基本的には歯を最も多く残すことが出来る治療法である。
・もし一部欠けたりしても、そこだけ治療しなおすことが出来る。
・歯よりも少し柔らかい(反対側の歯が割れたりはしない)。
・金属を使用しないため、金属アレルギーは生じない。
です。
逆にデメリットとしては、
・材質的に経年劣化を起こしてくるので、後々磨き残しが溜まりやすくなる。
・強度が弱いため、割れたり欠けたりすることがある。
・保険が使えない為、高額(当院では4万円+税です)。
材質的なデメリットは非常に大きいのですが、それを考えても患者さんにお勧めできるメリットは、被せ物になるのを、5年でも10年でも先に伸ばすことが出来るという点です。
1回治療したところは必ずいつか駄目になりますが、その時に歯が残っていれば、ひょっとするとまたダイレクトボンディングで対処できるかもしれませんからね。
私は良く「歯の治療は回数券だ」と患者さんにお伝えしています。
20枚綴りの回数券を治療の度に消費していくとします。
ダイレクトボンディングは1~2枚程度しか消費しない治療法ですが、部分的な金属の詰め物は一気に3~5枚くらい消費するようなイメージで、被せ物についてはは5~10枚消費するようなイメージです。
(先生によってはインレーの段階で10枚くらい一気に行くかもしれません・・・。)
例えばダイレクトボンディングが1回の治療で5年持ったとして…クラウンと同様の5枚消費するには25年かかります。
逆にクラウンを25年以上持たせることが出来るのなら良いのかもしれませんが…それが出来る!と自信満々に答えられる歯科医師はまずいないでしょう。
もちろん先生によって考え方は違いますし、価値観も違うため患者さんがどこの医院を選び、何の材料を選ぶかは人それぞれですが…
少なくとも私が同じような状態で治療を受ける際には可能な限りはダイレクトボンディングで治療してもらいたいですね。
で、ダイレクトボンディングでは無理というサイズになってきたら、今度は被せ物(クラウン)に移行するという流れを希望すると思ってます。
また、治療とは削る量が増えれば増えるだけその難易度も増していきます。それに伴って、持つ期間としても短くなっていってしまいます。
だからこそ小さいサイズの虫歯の時点で、ダイレクトボンディングで治療する意義は非常に大きいんです。
当院は保険医療機関ですので、非常に小さい虫歯の場合は保険適用内の「コンポジットレジン修復」にて治療を行っていますので、もし精度や持ちに拘りがあるのであれば、最初から「ダイレクトボンディングを希望」とお伝えください。
先日来院されてから自費診療を希望された方がいらっしゃったのですが、保険と自費の治療ではその予約時間が大きく異なりますので、本数が制限されてしまい、来院回数が増えてしまうことがあります。
ですので、次回予約の際には「自費診療希望である旨を伝えておいていただければ幸いです。」
今のところはこちらからダイレクトボンディングは如何ですか?という聞き方はしていないため、隠しメニューみたいな存在になってますので、希望される方はよろしくお願いいたします。
さて。
では症例写真に移ります。
まずは術前からです。
画像上で右二つの歯が今回治療した部分になります。
どちらの歯も右側に存在している溝の内部が黒くなっているのがわかるかと思います。
軽く削ってむし歯を見やすくしたのがこちらです。
内部に白いむし歯と黒いむし歯があります。
白いむし歯は「急性う蝕」と言って急速に進行し、内部に深く入り込む虫歯です。
黒いむし歯は「慢性う蝕」と言って緩慢に進行し、横に広がるように進行するむし歯です。
今回は若い方でしたので、急性と慢性の間というか混合しているみたいな状態でしたね。
実際除去し切ったのがこちらになります。
ぱっと見非常に小さい穴ではありますが、実は内部で非常に大きく進行していたため、この見えている穴のおおよそ2倍くらいは内部の歯がない状態になっていました。
1stトリートメントと言って、初回の治療だったため、歯を非常に多く温存することができましたね。
この時点で大きく削ってしまった場合、もう元に戻せませんので、次以降で治療に入る先生はさらに大きく削る羽目になってきてしまいます。
今回はこちらの先生は「初めての歯科治療」という状態で、保存領域を得意としている当院を選択してくださったのは非常に良い判断だと思います。
歯科医師であればやはり知識がある分、保存に特化した医院選びをしっかりと出来るのは良い点ですよね。
そして治療終了後の写真がこちらになります。
ギャップもなく、違和感のない形態が付与できたと思います。
色については1週間くらいすると歯の表面のエナメル質に水分が戻り、馴染んできますのでご安心ください。
では術前術後の写真です。
レントゲンの術前術後はこちらになります。
左側のレントゲンで見てもらうとわかるのですが、白く写っているところが今回治療した部位になります。
こう見ると、左の歯が1/4ほど、右の歯が1/3ほど歯を失っているのがわかるかと思います。
再度、虫歯を取り切ったところの写真を見てもらうとどれだけ歯を温存できているのかがイメージとしてつきやすいかもしれませんね。
遠方から、長時間の治療、お疲れ様でした。
他に治療すべきむし歯は皆無でしたので、そのまま守っていただければ幸いです。
今回治療した部位もこれだけ歯が温存できているので相当持つと思いますからね(●´ω`●)
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