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執筆者の写真三木雄斗

口腔内がんについて


こんにちは。

一時テレビやインターネットで堀ちえみさんの口腔がんのニュースで溢れかえっていた時期がありましたね。

日本ではどんどん新しいニュースが出てきますので、国民の関心は次々と移り変わっていきます。

ですので、忘れそうになっているこのタイミングで敢えて「口腔内がん」についてブログを書こうと思います。

まず、統計学的なお話をすると、がんの罹患率は約50%です。

(全身のどこかの部位でがんと診断されるのが、2人に1人という事ですね。)

そして口腔内がんは全てのがんの中で約1~2%と言われていますので、0.5%~1%の方が一生涯のうちに口腔内がんを罹患するという事になります。

もう少し分かりやすい数字で言えば、

1000人居たら5人~10人が口腔内がんを罹患する

ということになりますね。

さて、私が今まで治療などでお口の中を直接診査した方は合計で1000人前後あたりですが・・・

この中でごく初期の状態を含めて口腔内がんだった方は記憶に残っているだけでも30人ちょっと居ます。

統計的な人数の3~6倍になるわけですが・・・

これは果たして本当に多いのでしょうか?

というのも、私は口腔内に何らかの異常所見が見つかった場合は割と直ぐに大学病院などの高次医療機関へ紹介するようにしています。

その結果、本当にごくごく初期の状態で、切除して念の為生検を行った結果

「ごく初期の癌でした」

と言われる方が多い様に感じます。

そして基本的に皆さん「他の歯科医院では指摘されたことが無かった」と言われます。

これは

・ただ見逃していただけかもしれませんし、

・患者さんが不安になるのを避ける為、敢えて伝えずこっそりと経過観察を行っていたのかもしれませんし、

・実は伝えていたけど患者さんに上手く伝わっていなかったのかもしれませんし、

・本当に前の歯科医院受診時は何もなかったのかもしれません。

実際にはどういう状況だったかはそのとき診査した歯科医師にしか分かりませんが・・・

ただ言えることとしては、最低でも半年周期で歯科医院を受診し、口の中に異常が無いかをなるべく早い段階で発見してもらう事が、口腔がんのリスクコントロールになるという事ですね。

少なくとも2週間治らない口腔内の傷・口内炎などがある場合はなるべく早めに「口腔外科」を標榜している歯科医院にて診査して頂いたほうが宜しいかと思います。

がんも虫歯も歯周病も、発見と治療が早ければ早いだけ、体へのダメージも少ないですからね。

「治療が終わったからはい終了」ってしていても良いことは全くありませんから注意してくださいね!


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